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Journal #10

無重力状態に近い感覚を体験させてくれる傘
SENZ「senz AUTOMATIC」

2014.06 Photography, Text: 加藤 孝司

雨に濡れた街路樹の緑や舗道のアスファルト、いつもよりはやく移りゆく空の雲、雨上がりのあとの澄んだ空の色。雨の日は憂鬱だという人もいるが、雨の日にしか見ることのできない風景や道行く景色は、ときに詩的なほどに美しい。晴れの日ばかりが、人生の楽しみではないことを、ぼくらは経験上知ってもいる。

そんな、いつも見慣れた街とちょっと違った風景をみせてくれる雨の日を、より楽しくしてくれるのが、お気に入りのレインツール。持っているだけで、次にいつ使おうかと考えてワクワクしたり、雨の日には、雨をしのぐという機能性に加え、それを持っているというその瞬間瞬間に楽しさと豊かさをもたらしてくれるようなもの。そんな究極のレインツールを、男なら持ち歩きたいものだ。

今回ご紹介するSENZは、空気力学を用い開発された機能性、軽やかな使い心地でこのジャンルにおいて、イノベーションを起こしたといっても過言ではない、世界有数のデザイン大国でもあるオランダ生まれの傘。
前後非対称なオリジナリティのある傘を開いたときの流線型のデザインは、そのデザインの独自性だけでなく、強風のなかで抵抗を受けにくいという特性を持つ。また、その独自の形状により、効率的に風をいなしてくれるので、強風時の気になる傘の反り返りを軽減してくれる。

現在ぼくが愛用しているのは、SENZsenz AUTOMATICというモデル。ワンタッチで開閉でき、コンパクトで軽いので、片手でも扱いやすい折り畳み傘だ。

骨の一部にグラスファイバーが用いられたフレームは、軽量でしなやかさをもち、スチールの支柱は高い強度を誇る。その実力は折り畳み傘でありながら風速80km/hの送風実験にも耐えたことでも実証済みだ。

前方が短くなったデザインは、傘を差したとき視界が開け、後方が長めになったデザインは、背中や背負った荷物への水滴の落下を軽減してくれる。骨の先端は傘のマークのエンボスが施されたABS樹脂で覆われ、使用中の安全性を担保している。
8本の骨で支える傘の構造は、折り畳んだときに、複雑な形状に美しく折り重なり、工業製品がもつ機能美の美しさをみせてくれる。折り畳んだときのその複雑な表情に、どうなっているのかとついつい見入ってしまう。

手のひらの中に収まる大きさの小ぶりのグリップには、親指が自然に届く位置に、オートオープン・クローズのためのボタンを内蔵。素材もしっとりと手触りが優しく、耐性の高い素材なのがいい。
風が強い日には、手に持った傘が強風にあおられ、「おちょこ」にならないか気にしながら歩くことが多い。だがSENZの傘であれば、ソフトタッチのグリップを手のひらで軽く握るだけで、傘の向きに対し、あたかも風を読むようにしなやかに向きを変え、バタつき少なく、極めて自然に安定してくれる。それは傘の重量を感じない、傘を持ったときの、心地よい「無重力状態」に近い感覚をもたらしてくれる。それは、雨の日に傘を差すことを楽しくしてくれるから不思議だ。

先日、突風にあおられ、とある駅の看板が外れた、全国的に強風がふきあれた日。東京の丸の内も折からの強風にビル風が加わり、風雨となっていた。そんな日にもSENZの傘は、しなやかに雨風から、ぼくを守ってくれた。
道ゆく人びとの傘が、突風を受け、激しくたわみ、傘の枝を身体に引き寄せ、支えるように歩いていたときにも、安定感を保ったままだった。それは雨の日の屋外で、ゆるぎのない安心感に繋がっていた。

傘と同様、ハリのあるポリウレタンコーティングが施された専用カバーは、折りたたんだときにボリュームのある傘をスマートにまとめてくれる。傘にはられたポリエステル生地は厚みがあるので、少しばかり傘に水滴が残っていても、カバー収納時にも水滴が滲むようなことがない。だから、とっさにバッグやリュックの中にしまっても、中身が水滴で濡れることもない。また、バッグの持ち手などに引っ掛けることのできる、同素材のコードが付属しているのも嬉しい。
いつ雨が降ってもおかしくないこれからの梅雨の季節。コンパクトに収納でき気軽に持ち歩くことのできる折り畳み傘SENZ「senz AUTOMATIC」は、雨の日にも暮らしのなかに快適さと楽しさをもたらしてくれることは間違いがない。

senz AUTOMATIC(SZ-007MB)

¥6,800 + 税

カラー:Midnight Blue
サイズ:W860 × D860 × H570mm (広げた時)、φ65 × H280mm (折りたたみ時)
重量:340g
素材:ポリエステル、スチール、アルミニュウム、ABS

2014.06 Journal #10

無重力状態に近い感覚を体験させてくれる傘
SENZ「senz AUTOMATIC」

Photography, Text:

加藤 孝司

ジャーナリスト

http://form-design.jugem.jp/

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